スタッフブログ

お子さんのお口の健康

こんばんは。歯科医師の大屋です。

毎日、何人ものお子さんを治療をさせて頂く中で保護者の方々の様々な悩みを伺っております。

私も、もうすぐ6歳になる娘を持つ父として日々色々考えさせられる事もあります。

 

「虫歯が多い」、「歯並びが気になる」など色々な親御さんのご意見を伺う中でお伝えしたいのは、乳歯列期から永久歯列になるまでのお子さんで一番大切

なのは「正しい口腔内清掃を自分で出来るようになる事」「健全な歯並びを獲得する事」が大切ではないかという事です。

2017年における日本の平均寿命は、男性が81.09年、女性が87.26年です。

私達は、大きな病気などで亡くならない限り、子供の時に生えた大人の歯を75年以上も使わなくてはならないのです。

その為にはどうすれば良いか。

それが「正しい口腔内清掃を自分で出来るようになる事」「健全な歯並びを獲得する事」です。

 

歯を失う原因、歯科の2大疾患は虫歯と歯周病です。この2つの病気は両方とも主原因因子はお口の中のバイキン(プラーク)です。

このバイキンの管理(プラークコントロール)をしっかりできないと虫歯や歯周病が進んでしまう事になります。

さらに最近では口の中のバイキンが糖尿病や誤嚥性肺炎、エイズや動脈硬化、低体重児出産など様々な全身疾患に影響を及ぼしていることもわかっております。

 

上記のようなプラークの悪影響から体を守る為には「正しい口腔内清掃を自分でできるようになる事」「健全な歯並びを獲得する事」が絶対条件になります。

 

「正しい口腔内清掃を自分でできるようになる事」を達成するにはお子さんが歯磨きがきちんとできているかどうか親御さんがしっかり管理しつつ、歯磨き教育を行う必要があります。

又、「健全な歯並びを獲得する事」を達成するには、指しゃぶりや舌突出癖、などの悪習くせを気をつけると共に必要に応じては健全な歯列の育成に積極的に介入する必要がある場合もあります。

よく、親御さんから、何歳まで仕上げ磨きをすれば良いですか?とご質問を頂く事があります。一番大切なのは何歳?ではなく、正しい口腔清掃を自分でできているかどうかだと思います。

なので、若くてもきちんと歯磨きを出来ていれば仕上げ磨きはいらないですし、中学生になっても全く磨けていない場合は、親御さんが管理しつつ歯磨きを促すよう教育する必要があるとお答えしております。

又、遺伝的にもしくは発育の過程で明らかに顎の成長が遅く、歯が並び切っていないときは積極的に健全な歯列の育成に介入する為に、乳歯列の拡大を行う場合もございます。

必要そうな方、ご心配な方は何なりとお問合せ下さい。

 

お子さんに歯磨きの習慣をつけさせて上げる事、健全な歯列を獲得する事はお子さんの一生の財産になります。

大切なお子さんの為にも是非!!親御さんは手間がかかるかもしれませんが歯ブラシ教育をご家庭で行っていただけると幸いです。

 

最近、歯磨きの重要性を理解していただき当院受診前にプラークの染め出しをご家庭でされて一生懸命お子さんが磨いてから御来院される患者様がおります。

ずっと訴えてきた、歯ブラシの大切さ、難しさを理解して頂けたのかなと思うととても嬉かったです。

 

今後、すこしずつ歯ブラシの大切さを理解し、実践してくださるご家庭が増えてくれれば幸いです。

 

これからも、何が大切かを考え、情報をお伝え致します。

何か疑問点などありましたらお気軽にご連絡下さい。