歯周病は初期段階ではほとんど自覚症状がなく、歯ぐきの腫れや出血といった症状が表れ始めてからも痛みが出ることはほとんどないので、何となく放置してしまう方も少なくありません。しかし、歯周病は日本人が歯を失う原因で最も多い病気です。これ以上歯周病を悪化させないように、気になる症状があれば上星川駅から通える保土ケ谷区の歯医者「荒井歯科医院」へご来院ください。
「荒井歯科医院」では、歯を失うリスクを高めてしまう歯周病の治療と予防に積極的に取り組んでいます。多様な検査方法を用いて歯周病を早期発見し、的確な診断を通してお一人お一人の患者さまに適した診療プログラムを実施します。プログラムをサポートするのは、日本歯周病学会の専門医である院長と6人の歯科衛生士(うち4名は学会認定衛生士)。お口の状態にかかわらずプロの目で的確なチェックを行い、ベストと思われる選択肢をご提案します。
歯を失う原因を考えた時、多くの方の頭の中には「むし歯」という言葉が浮かぶかもしれません。実際にむし歯で歯を失ってしまう方もたくさんいらっしゃいますが、実は、歯を失う原因で最も多いのはむし歯ではなく、歯周病です。
上記のデータをご覧ください。統計を見てみると、30代を過ぎた頃から歯周病のグラフが急上昇しはじめ、40台後半のところでむし歯と逆転しています。最終的に、歯周病で歯を失う人は全体の53.1%にものぼるとされており、「日本人が歯を失う原因」の第1位になっているのです。実際、日本に住む成人男女が歯周病にかかっている率は非常に高いといわれています。
歯周病に
なりやすい人の
特徴
喫煙習慣がある | 間食が多い |
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タバコの煙には多くの有害物質が含まれています。これが原因となって歯ぐきの毛細血管の血量が下がると、免疫力の低下につながります。 | お口の中では自浄作用が働いており、このおかげで清潔が保たれています。しかし、間食が多くなると浄化が追いつかなくなり、口腔内環境が悪化して細菌が繁殖してしまいます。 |
咀嚼 (そしゃく)が 不足している |
ストレスを 溜めやすい |
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噛む回数が多いと唾液の分泌が増え、口腔内浄化が促されます。逆に、噛む回数が少ないと唾液量が不足し、口腔内環境の悪化につながってしまいます。 | 精神的なストレスはもちろん、睡眠不足や不規則な生活、食事、過労といった肉体的なストレスも免疫力の低下につながります。 |
簡単!
今すぐできる
歯周病リスクチェック
- 歯ぐきが赤く腫れている、もしくは黒ずんでいる
- ブラッシングした時に歯ぐきから出血がある
- 歯と歯のすき間に食べものなどが挟まりやすくなった
- 歯ぐきが下がった、もしくは歯が長くなった気がする
- 冷たいものがしみるようになった
- 起床時に、口の中がネバつく
- 口臭について指摘されてしまった
- 硬いものを噛んだ時に痛みを感じる
- 歯がグラつく
- 歯ぐきがぶよぶよしてきた
- 歯ぐきを指や舌で押すと血や膿が出る
0個の場合
歯ぐきは健康な状態です。引き続き予防に努め、健やかな口腔内環境を維持しましょう。
1~3個の場合
軽度の歯周病のおそれがあります。進行させないために、早めのご来院をおすすめします。
4~7個の場合
中等度の歯周病にかかっている可能性があります。お口の健康を守るために、できるだけ早くご来院ください。
8個以上の場合
歯周病が重度まで進行してしまっていると考えられます。歯を失う可能性もあるので、すぐにご来院ください。
歯周病はお口の中の健康をむしばむだけでなく、全身にさまざまな悪影響をもたらすことが複数の研究で明らかになっています。血管を経由して体内に入り込んだ歯周病菌が引き起こす全身疾患やトラブルには、以下のようなものがあります。
肺炎 | 糖尿病 | 心筋梗塞 |
狭心症 | 脳梗塞 | 早産・低体重児出産 |
頭痛 | 肩こり | 骨粗鬆症 |
歯周病からお口の健康を守ることは、上記のような関連する疾患やトラブルから全身の健康を守ることにもつながるのです。
歯周病と糖尿病の
関係
糖尿病は、歯周病と密接な関わりを持っています。歯周病の発症が糖尿病を引き起こしたり、もともとの糖尿病が歯周病によって悪化したりといったことが実際に起こり得るのです。
歯周病が糖尿病の合併症の一つであるということは、以前からささやかれていました。また、疫学調査によって「歯周病にかかっている人は同時に糖尿病にかかっているケースが多い」というデータも明らかになっています。研究によって相互関係も裏づけられており、歯周病と糖尿病の関係はもはや否定できない事実といえるでしょう。この相互関係は、悪化についてだけでなく改善についても成り立つことが最近の調査によりわかってきています。
行っています
歯周病予防には、適切なブラッシングによるケアと食生活の改善が欠かせません。しかし、いくら個人で気をつけていても完全に予防するのは難しいものです。当院ではカウンセリングを通した食事指導をはじめ、健康なお口を守るためのサポートを行っています。口腔内の健康から始まる全身の健康をめざして、お口のケアに力を入れましょう。
ポケット診査
歯周病の進行度は、歯と歯ぐきの間にできる歯周ポケットの深さで推し量ることができます。ポケット診査で、歯周病がどの程度まで進行しているかを検査します。
歯の揺度の検査
歯と顎の骨にある組織が炎症にかかると、骨の結合がゆるんで歯がグラグラと揺れます。この度合いを調べることで、歯周病がどの程度進行しているのかを調べます。
レントゲン検査
顎の骨は、歯周病が進行すると徐々に溶かされていきます。レントゲンを使い、骨の密度を調べることで症状の進行度を検査します。
細菌検査(PCR法)
歯周病菌の遺伝子(DNA)を増幅させて検査を行うのがPCR法です。酸素のない環境を好む嫌気性菌6種類の有無を定量調査することで歯周病の傾向を把握し、適切な治療につなげます。
進行度 | 症状 | 治療法 | ||
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軽度歯周炎 | ブラッシング時の出血
痛みはない |
歯石の除去
|
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中等度歯周炎 | 口臭の悪化
歯ぐきが赤く腫れる 炎症が悪化し、出血しやすくなる 歯がグラつく 痛みはほぼない |
歯石の除去
歯周ポケットの清掃
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重度歯周炎 | 歯ぐきのひどい腫れ
歯ぐきへの接触で痛みが起こる |
温存治療を基本に、 歯周外科手術や歯の固定を実施
|
中等度~重度の
歯周炎における
処置方法
中等度の症状で用いる処置です。麻酔を歯ぐきに打ち、歯周ポケット内にあるプラークや歯石の除去を行います。
歯周ポケットが深くなるまで症状が進行したケースで行う処置です。歯ぐきを切開し、歯根を露出してから付着したプラークや歯石を取り除きます。
「かみ合わせ」と「歯周病」。一見なんの関係もなさそうですが、実は密接なつながりがあります。歯周病によって弱くなった組織に、かみ合わせの乱れによって余計な力がかかる――。こうした相互作用によって、それぞれの症状が悪化してしまうことが少なくないのです。かみ合わせを治療することは、歯周病の改善にもよい効果が期待できます。
かみ合わせの
乱れが
身体に与える
悪影響
口腔内外 | むし歯/歯周病/歯ぎしり/口臭/顎関節症 |
---|---|
呼吸 | 口呼吸/睡眠時無呼吸症候群 |
筋肉・骨 | 頭痛/肩こり/腰痛/口や顎・顔の歪み/猫背 |
自律神経 | 手足のしびれ・むくみ/めまい/耳鳴り/胃腸衰弱/便秘/下痢/高血圧/不整脈/自律神経失調症 |
婦人科系 | 生理不順/更年期障害 |
精神 | ストレス過敏 |
当院のかみ合わせ治療
矯正装置を用いた治療で、歯を適切な位置へと少しずつ移動させます。
詰め物・被せ物のズレなどによってかみ合わせが悪くなっているケースに用いる治療法です。詰め物・被せ物をあらためて作製することで、かみ合わせを修正します。
歯ぎしりによって悪化したかみ合わせの改善に有効なのが、マウスピースを用いた治療(スプリント療法)です。就寝前にあらかじめ作製したマウスピースを装着し、歯にかかる負担を軽減します。このスプリント療法は、顎関節症の改善にも効果があります。
数本の歯並びをピンポイントで治したい場合は、小矯正という治療法が効果的です。歯の本数に応じた矯正装置を装着し、少しずつ歯を適切な位置へ移動します。歯列全体を治療する場合に比べて費用が安価で、治療完了までの期間が短いのが特徴です。
症候群に
ご注意ください
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸停止状態になったり低呼吸状態になったりする病気です。口や鼻の気流が10秒以上停止したり(無呼吸)、換気量が10秒以上にわたって50%以上低下したり(低呼吸)すると、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。血中の酸素量が少なくなることで心肺にかかる負担が大きくなり、そのせいでさまざまな合併症を引き起こす可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群といえば「日中に感じる強烈な眠気」が代表的な症状ですが、それ以外にも以下のような合併症を招くおそれがあります。
高血圧 | 糖尿病 | 心血管障害 |
心不全 | 脳梗塞 | 認知障害 |
頭痛 | ED | 抑うつ症 |
なお、適切な治療を行わずに睡眠時無呼吸症候群を放置した場合、健常者に比べて高血圧が1.37倍、夜間心臓突然死が2.61倍、脳卒中・脳梗塞が3.3倍と、合併症を引き起こすリスクが高くなることが明らかになっています。お心当たりのある方は、当院までご相談ください。
大切なのは
プラークコントロール
プラークコントロールとは、ブラッシングやデンタルフロスを使って歯にプラークを付着させないようにすることです。これがしっかりできていれば、「歯周病治療のおおよそ9割は完了」といっても間違いではありません。逆にプラークコントロールを怠ると、せっかくの治療が台無しになってしまいます。
毎日適切なプラークコントロールに励めば、歯ぐきの出血は驚くほど減少し、歯周病由来の口臭も改善できます。これは、歯ぐきが引き締まることによって歯周ポケットが浅くなり、プラークが隠れる場所がなくなるからです。お口の細菌の80%がすむといわれるプラークをしっかり取り除けば、歯周病は予防できます。
歯科医院での
メンテナンスも重要
歯周病予防で大切なのは、早期発見です。歯周病は自覚症状に乏しい病気なので、ご自身だけでは発症に気づけないかもしれません。そのため、歯科医院で定期検診を受けることが非常に大切です。
また、歯周病を治療した後は、ご自宅でのプラークコントロールだけでなく歯科医院でのメンテナンスも重要になります。歯科医院では、ご自宅でのブラッシングの仕方をチェックしたり、セルフケアでは落としきれない汚れを徹底的に除去したりといったサポートが受けられます。メンテナンスを怠ると、せっかく改善した歯周病が再発して悪い状況に逆戻りすることも……。発症前も治療後も、定期的な来院が健康なお口をつくるカギになります。